教育の特色
1多様な分野の教員による指導
専攻共通の必修科目ならびに選択必修科目では、多様な分野の複数の
教員による指導を受けることができます。
学生の教育研究指導には、
- 主指導教員:1名
- 研究指導担当の副指導教員(研究):2名以上
- 融合教育担当の副指導教員(融合教育):2名以上
合計5名以上が割り当てられます。
※主指導教員と副指導教員(研究):論文課題の研究領域の教員
副指導教員(融合教育):論文課題の研究領域以外の分野の教員
2「副専門研修」について
異分野教員の指導を通した幅広い視野と多面的な視点の獲得のために、選択必修科目「副専門研修」が用意されています。融合?多様化する分野に対応できる学際的思考力と実践力を養成するため、本科目では、副指導教員(融合教育)が指導します。
異分野の専門知識と研究手法の修得とそれらを具体的に実践する実習?演習、異分野教員との議論を通して、幅広い視野と多面的な視点を身につけます。
さらに修得した異分野の手法を、論文研究課題の手法へ応用する可能性や、新たな展開?発展へのきっかけとできるかを考察し、研究課題遂行の実践力の幅を広げ、その向上につながるよう学んでいきます。
3「臨地研究」について
分野融合?学際的視点に基づく多元的な情報収集力と実践力を養成する「臨地研究」では、幅広い視野と多面的な視点に加えて、多元的な情報収集力と実践力の獲得を目指します。
本科目では、副指導教員(融合教育)を主担当教員とし、主指導教員、副指導教員(研究)が共に、フィールドワークやインターンシップ等の実践活動の指導を行います。
フィールドワークやインターンシップ等の活動においては、分野横断?融合的専門知識の修得や多元的情報収集能力の獲得のほか、さまざまな場を活用し、自らの専門知識を説明、伝達し、共有化を図ることが義務づけられており、学識の教授能力の涵養を行います。
専攻の3つのポリシー
本専攻では、以下の3つのポリシーに基づき、従来の分野にとらわれない俯瞰的視野から実践的な行動力を身に付けて、持続可能で豊かな地域社会の創生のために、それらをリードする新しい社会デザインの構築やイノベーションを創造するための人材を育成します。
1専攻のアドミッション?ポリシー
(入学者受入れの方針)
本専攻は、研究科の理念、専攻の育成する人材像、ディプロマ?ポリシー、カリキュラム?ポリシー等を踏まえ、アドミッション?ポリシーを以下のように掲げます。
1. 求める学生像
- (1)既に有する幅広い知識と教養のもと、1つの専門分野だけでなく、他分野に対する幅広い知識と興味を備えた人間性豊かで、常に新しく発展する分野へ積極的に対応できる人
- (2)独創性の高い創造力および柔軟な応用力のある学識、さらには広い国際感覚を備えて指導的立場で活躍することを志向する人
2. 入学者選抜の基本方針
- (1)博士論文研究に必要な基礎的学力と幅広い知識と教養、思考力を備えていること
- (2)専門分野に対する熱意と能力に加えて、幅広い分野の修得に対する意欲も備えていること
- (3)主体的な姿勢、論理的思考力、表現力、コミュニケーション能力、倫理観を備えていること
2専攻のカリキュラム?ポリシー
(教育課程編成?実施の方針)
【教育課程編成の方針】
既に有する幅広い知識と教養のもと、それぞれの分野において、地域や社会の多様な要請に応え、新たな課題の定立とその解決能力を高めるべく、先端的専門分野の修得のためのカリキュラムを編成する。
【教育内容の学修方法】
- 先端的専門分野の修得のための多様な内容の専門選択科目、プログラム横断的な選択必修科目および必修科目を配置する。
- 先端的専門分野における研究を通した論文作成をカリキュラムの中核とし、研究を通してSTI for SDGsに資する専門知識を身に付けるべく、主指導教員に加えて主専門とは異なる分野の教員を含む複数の副指導教員による教育?研究指導体制で3年間の一貫した指導を行い、博士論文の作成と学協会誌への投稿?掲載、国際学会発表等を通して、高度専門知識と技術の総合化を図る。
【学修成果の評価方法】
学修成果の評価は、授業科目ごとに定める達成目標に応じ、科目の態様に従って、試験、レポート、作品、発表などにより評価します。
3専攻のディプロマ?ポリシー
(学位授与の方針)
本専攻では、以下のディプロマ?ポリシーに則り、専門分野に相当する「博士(光工学)」、「博士(農学)」、「博士(工学)」、「博士(国際学)」、「博士(学術)」の学位を授与します。
- 幅広い知識と深い学識、高度な技術修得に裏付けられた、複合的な視点に基づく高い研究能力を身に付けること
- 高度先端分野の研究者として必須の知識と広い視野および確固とした倫理観を身に付けること
- 地域や社会において専門分野の果たす役割を深く理解し、持続的社会形成に向けた問題意識をもって研究を行えること
- 研究成果を分かりやすく説明し、その意義を広く社会に対して発信できるコミュニケーション能力を身に付けること
カリキュラム?ツリー
地域創生科学研究科先端融合科学専攻のカリキュラム?ツリー
研究指導の流れ
専門選択科目や選択必修科目で専門知識や幅広い視野、実践力等を修得するのと併せて、必修科目5科目9単位の研究指導のなかで、PDCAサイクルを回しながら論文研究課題を遂行し、博士論文を作成します。
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PLAN
1年次前期「特別演習」
研究者倫理を含めて研究課題推進に必要な基本的事項について、複数の教員による指導体制の下に指導を受け、研究課題の詳細、研究計画を立案します。
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DO
1年次後期「特別研究Ⅰ」
立案した研究計画に基づき、課題に取り組みます。
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CHECK
1年次末「中間発表①」(特別セミナー)
進捗状況と成果を報告し、同時に研究内容、方向性の妥当性と今後の取り組みについての討論を行います。
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ACTION
2年次前期「特別研究Ⅱ」
1年次の結果を踏まえ、今後の研究の展開に向けて課題の整理を行います。
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PLAN
整理した課題を解決するために、研究の方向性と計画について再検討します。
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DO
再検討した計画に基づいて研究を遂行し、研究内容を発展させます。
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DO
2年次後期「特別研究Ⅲ」
「特別研究Ⅱ」から引き続き、研究課題を推進します。
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CHECK
2年次末「中間発表②」(特別セミナー)
1年間の進捗状況と成果の報告を行います。
ここまでに最終的な博士論文の概要が概ね形成されていることが期待され、この時の討論によって博士論文完成に向けての修正点や課題の洗い出しを行います。
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ACTION
PLAN
3年次当初
以上を踏まえた研究計画の最終的な更新を行います。
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DO
予備審査に向けた準備に取り掛かります。
修了要件
それぞれのプログラムで修得を目指す学位に資する15単位を2年次までに修得しながら、学術論文掲載により、必ず研究成果の対外発表を行います。3年次には、博士論文の執筆を行い、博士論文の審査(予備審査?本審査)と最終試験に合格することで学位が授与されます。なお、授業科目については、留学生の日本語能力に配慮し、必要に応じて英語で行うか、または英語で補足します。
また、成績優秀者に対する早期修了制度(最短1年で修了)を設けるとともに、社会人学生を対象に大学院設置基準第14条による教育方法の特例措置も実施します。
学位論文評価基準
(1)研究目的、意義について
研究の目的、意義が学術的あるいは社会的に先駆性、妥当性を持ち、多大な貢献をなすものであること
(2)先行研究の理解と提示
問題意識が明確であり、先行研究を網羅的かつ包括的に把握した上で、研究の位置づけが適切であることを示していること
(3)独創性について
課題を独自に設定し、かつ研究のアプローチ、分析、論証に新規性、独創性が認められること
(4)研究の方法及び資料について
研究方法が、テーマ、あるいは問題設定に基づき適切に選択され、研究が科学的な方法に従って行われており、論証のための資料、実験?測定結果が適切かつ十分に収集?活用されていること
(5)論証方法と結論について
概念、表現および論旨が正確であり、適切な論証が行われ、学術的に価値ある結論が論理性と説得性を持って導かれていること。
(6)論文の形式、体裁について
論文構成が論証の方法に従って適切であり、専門分野で汎用されている形式等にしたがって引用等が適切に行われていること。
学位プログラム
本専攻には、次の3つの学位プログラムがあります